「外壁塗装はお金が掛かりすぎる」
そんな悩みを持つ人がたどり着く答え。
それは大半の人が「建物の様子を見ながら先延ばし」ではないでしょうか。
外壁はいきなり傷むものではありませんから、適正時期を1年や2年過ぎていたとしてもそうそう大きな問題にならないことも少なくありません。
じゃあ多少ガタが来ていても放っておいても良いか?
と言われればそんなことはありません。
建物が目に見えて痛んできているとしたら、それはもう随分と適正時期を過ぎている可能性があります。
適正時期を過ぎてしまえば建物の傷みは加速度的に傷みが進んでいきます。
場合によっては外壁だけにとどまらず内部にまで傷みが浸食してしまうことも少なくありません。
そんな状態は避けたいですよね。
だからといってどうすれば良いか。
そんな悩みに直面した人が行き着くアイディアの一つがDIYという選択肢ではないでしょうか。
こんにちは!管理人のぺいとんです。
2021年時点で築7年ほど経過した住宅に住んでいます!まだ少し先にはなりますが、いずれやってくるわが家の外壁塗装に備えて勉強をしている最中です。
建築や不動産の業界の人と多少関わりがあります。
でも、専門職ではありませんので立ち位置的には普通の人と近いと思っています。
だから、よりかみ砕いて外壁塗装について説明していけると思っています。
今回はDIYについてです。
DIY、少し前から流行ってますよね。
自分で作業することで掛かる費用が安くなるとしたら、それは非常に魅力的な話です。
それに、実際に作業してみると分かるのですがDIYを含む何かを造りあげる作業というのは実は結構楽しいものです。
私自身ちょっとした修繕くらいならできますので、多少であれば自分してしまうこともあります。
だから住宅に関連するものを自分で作業することの楽しさは理解しているつもりです。
でも、私は外壁塗装を含む金額の大きくなる工事に関して専門知識が無い人はDIYをするべきではないと考えています。
それは住宅に関する工事の失敗は大きな損失に直結するからです。
外壁塗装はその最たるものの1つだと考えています。
この記事の結論を先に述べてしまうとこんな感じです。
外壁塗装のDIYをおススメできない理由
- 安全性が低い(危険である)
- 作業精度が低く、品質が悪い
- 最終的なコストが安くなるとは限らない
この記事はこんな人に読んでほしい!
- 家のメンテナンス費用を抑えるためにDIYを考えている人
建物外部のDIYは危険性が高い(理由1)
当サイトでDIYを勧めない理由のナンバー1がこの「危険性が高い」ことです。
建築業界というのはちょっとした油断が文字通りの意味で命取りになる業界です。
当然外壁塗装もその範疇に入ります。
もともと建築業というのは危険を伴う業界です。
厚生労働省が発表している令和元年(平成31年)の労働災害の分析資料でも他業種よりも事故発生が高いことが分かるかと思います。(リンク先PDF資料17ページ別表1)
建築業にはKY活動というものが存在します。
KYとは「危険予知」の略で、多くの危険が潜んでいる工事現場においてどんなものが危険かを周知徹底させる活動を指します。
建築というのは、日常的にそのような活動をしているプロの職人さんでも気を抜くと大きなけがをする可能性がある仕事です。
だからプロであってもKY活動などを通して作業に潜む危険に対しての備えや意識徹底をしているという話なんですよね。
それを素人が真似するわけですから安全なわけがありません。
どんな危険があるかを分からないわけですから当然のことです。
外壁塗装においてはそのような知識面だけでなく、素人がする作業にはもっと明確な危険な理由が存在します。
それが「仮説足場」という存在です。
ここで知っておきたい
素人のDIY作業は内容によっては大けがでは済まないことがある
作業性だけじゃない!仮設足場が設置する理由の1つは安全性の向上
住宅やマンションなどを工事する場合、建物の周囲に鉄の枠のようなものが組まれ、さらにその外面にメッシュシートという幕のようなものが張り巡らされています。
それが仮設足場です。
足場とは高所で作業をするために用意されるものですが、それ以外にも目的があります。
それは作業員や周囲に対する安全の確保です。
仮設足場自体は建物外部の高所で作業をするために設置しますが、高所で作業するだけならハシゴなどでもできてしまいそうです。
でも、実際にハシゴや脚立に乗ってみると分かりますがとても不安定なんですよね。
その状況で道具を持って作業をする。
プロであっても結構大変だったりします。
早い話、作業に集中しようとしてもはしごの上という不安定な場所ではどうしても気を取られます。
逆に作業に集中しすぎてしまうと落下の危険性が高まるというわけです。
これがしっかりとした足場の上であれば話は別です。
しっかりとその場に安定して立つこともできるし、道具なども足場上に乗せておくこともできる。
そして効果的なのが足場の外側に設置してある幕、メッシュシートの存在です。
メッシュシートの本来の目的は「落下防止」や「飛散防止」です。
作業者がどんなに気を付けても「落下物」や水や塗料の「飛散」をなくすことをゼロにすることはできません。
それを抑えるために設置するわけですが、実際に作業する側からするともう1つ効果があったりします。
100%ではありませんがある程度視界が遮られ、多少であれば手を掛けることもできます。
さらに風に直接的に吹かれることもなくなるので高所での安定性が増します。
作業者側の視点で言えば「足場とメッシュシート」があることで高所作業に安心感があるわけです。
DIYでは仮設足場を組むことができない
外壁塗装のような工事で仮設足場の安全性について解説してきましたが、じゃあ素人が仮設足場を用意できるかと言えば無理ですよね。
仮設足場には「単管パイプ」「ブラケット」「クランプ」といった呼ばれる部材(その他多数)がありますが、DIYをやるからといってちょっと買ってみるといった部材ではありません。
仮に必要な量を揃えるとしたらそれなりのスペースが無いと置く事すらできません。
そして利用し終えたら使い道がない部材が家の敷地のスペースを占拠し続けることになります。
じゃあ足場だけ専門業者に依頼しようか?という話になりますが、それもまた微妙な話です。
確かに仮設足場の専門業者というのは存在します。
建築業界ではあらゆる業種が細分化されていて、例えば屋根なら屋根屋さん、壁ならサイディング屋さん。
窓ならサッシ屋さんといった具合に本当に多くの業者さんが存在し、同じように仮設足場にもそれがあって足場を組むなら「足場屋」さんにという具合です。
とはいえDIYで仮設足場を専門業者に依頼するという人はかなり限られるのではないでしょうか。
建築業界に縁のない人が足場屋さんと付き合いなんて多分無いでしょう。
それにDIYをしようと考えたきっかけは「お金を掛けたくないから」ですよね。
ここで足場屋さんを手配したのでは結局相応のお金が掛かります。
当初の目的から外れてきますので本末転倒です。
また、そこまでするくらいなら最初から外壁塗装を普通に依頼した方が無難です。
足場の手配も塗装屋さんがしっかり手配してくれます。
外壁塗装の場合、塗装屋さんが足場も組むこともよくあります。
プロでも危険な高所作業を素人がやるべきではない
DIYでは仮設足場を自分で用意することは難しく、だからと言って業者に依頼をするなら初めから外壁塗装と一緒に依頼した方が良いというのが私の判断です。
じゃあ足場無しでも少しずつ自分でやればいいかと言えば、これもまた危険が伴うのでお勧めできません。
プロですら危険なのですから素人が高所作業をするのは本当に危険です。
繰り返しになりますが、ハシゴで作業をするのは安全とは言えません。
実はプロでも危険を伴うので、2人1組で1人は下でハシゴを支えながら作業をすることも少なくありません。
本当に危険だから安易には考えない方がいいです。
DIYでは長い日数が掛かり、作業精度・品質が劣る(理由2)
次にお勧めできない理由が長い作業日数を要する上に作業精度・品質が劣るということです。
限られたごく狭い範囲であれば楽に作業が済むかもしれません。
でも、外壁塗装をするとなればそうはいきませんよね。
中途半端に一部の作業をしても仕方無いのでやるなら建物全体です。
外壁塗装は一般的な住宅であれば、10日~2週間程度と言われています。
これはプロが2~3人程度で作業をする想定で考えられています。
ではDIYではどうなるでしょう。
余程の事がなければ作業をするのは自分1人ですよね。
たった1人で全てを終わらせるのは何日掛かるでしょうか。
多くの人は自分の生活を支えるために仕事をしているはず。
となると作業ができるのは休日だけですよね。
週に1日か2日が精々ですよね。
仮にプロが2人で10日掛かるとしたらプロの手際で合計20日です。
自分が週に必ず2日作業ができるとして、1ヶ月で作業できるのは8日間。
2ヶ月半分の休日を全て作業に充ててようやくプロの20日分に相当します。
当然本職の人と同じ速度で作業なんてできるわけありませんから、実際にやるとなるともっと時間が掛かりますね。
実際には3ヶ月以上、全ての休みを返上してやっとできるかどうかって所だと思います。
それも足場が無い状態で。
どう考えても現実的じゃないし、自分だったら絶対にやろうとは思いませんがいかがでしょうか。
下塗り剤や塗料は仕上げまでの作業時間が決まっている
塗装に使われる下塗り剤や塗料は塗ってから長い期間放置しておくのは良くありません。
プライマー(下塗り剤)は塗ってから期間を置きすぎると効果がなくなるので塗り直しになり、塗料は重ね塗りをする日数が〇日以内という具合で決まっているそうです。
ということは「プライマー・中塗り・上塗り」の工程を決められた期間でこなさないといけないということです。
つまり不慣れな素人1人が決められた工程を建物まるごと済ませる事は難しく、ある程度小さな範囲で上記の行程をやらないといけません。
仮に建物の4方を1面ずつやるとしても、同じ行程を4回も繰り返すことになります。
これを足場無しで「はしご」のみでやるとしたら・・・自分なら考えたくもありません。
そもそもプロと素人では作業の質に大きな差がある
ところでプロと素人では作業の質が大きく違います。
前提としてプロはその作業を毎日繰り返し行っているわけです。
当然その作業に対する経験・練度が違います。
だからプロと同じように作業をできると考えてはいけません。
作業を進める速度も仕上がりも劣ると思っておいてほぼ間違いありません。
そして専門知識もありませんよね。
商品で言えば塗料に対しては決められた下塗り剤が用意されていて、それがメーカーによって推奨されています。
それを知らずに相性の悪い商品を選定してしまえばメーカーが想定している品質は生み出せません。
また、作業行程においてもキッチリとした知識が無い可能性が高いです。
例えばですが下塗りをする前には「ケレン」や「けがき」といった行程がありますが、それらの作業内容を正確に想像できるでしょうか。
ケレン、けがきとは下塗り剤を塗る前にする作業です。
下塗り剤を安定して建材に付着させるために表面のサビや付着したホコリ等の除去、または塗装面の目荒し(表面をザラつかせる)をすることを目的としています。
これらの知識はしっかり事前に勉強をしていなければ知り得ない知識でし、事前知識として作業をする必要性は知っていても実際に作業するとなると話は別です。
作業方法は分かっても要点・コツ・要領を理解するのは難しいと思いませんか?
家を購入した際に掛かった金額を思い出してみて下さい。
たいていの人が何千万というお金を支払ったはずですし、今もなお返済中という人も少なくないはず。
人生をかけて買ったはずの家に対して多少安くなるからと言って、あやふやな知識で品質の劣る塗装で済ますのは非常に勿体ないと感じます。
ここで知っておきたい
素人のDIY作業は品質においてプロとは比較できないほどの差がある
金額面で得にならない可能性が高い(理由3)
今回の話の中でそもそも・・・、と言う話になるかもしれません。
外壁塗装を自分でDIYをして済ましたとして、お金が安くなるかと言えば実は微妙である可能性が低くはないんです。
どういうことかと言うと・・・
- 作業用道具を揃えないといけない
- 塗料などを安く仕入れられるわけじゃない
- DIYでの作業で長持ちさせられる可能性は高くない
このような事が理由となっていきます。
どういうことか順番に解説していきまね。
事前に道具を揃えないといけない
最初の理由は説明不要かもしれませんね。
DIYをするとなると道具が必要です。
当たり前のことを何言ってんの?と言われてしまいそうですね。
そうです、当たり前の事なんです。
でも、多分思っているより多くの道具が必要です。
具体的にはこのような感じです。
- 下処理・・・皮スキ・スクレーパー、紙やすりなど
- 塗装・・・刷毛・ローラー(複数種類有)、バケット(容器)
- コーキング・・・コーキングガン、コーキングヘラ
- 養生・・・マスキングテープ、マスカー(テープ付きビニール)
- その他・・・はしご、ドライバー、カッター、ウエス(ぞうきん等)、掃除道具
実際には作業に応じてその他多くの小物が必要になってくるはずです。
これらを全て用意しなくてはいけません。
プロはこれらを消耗費を除き使い回ししていきますが、DIYではそうはいきませんよね。
これらを揃えるだけでも結構な費用になります。
そして実際に塗装をやるための塗料やコーキングの材料を用意しなくてはいけません。
これを素人が用意しようとすると恐らくはホームセンター等の小売店になるでしょうか。
実は小売店で購入すると建材というのはあまり安くはありません。
材料の仕入れ先がプロと素人では違う
プロは基本的には問屋に依頼します。
問屋に依頼すると小売店よりも基本的には割安で仕入れることができます。
それは余計な中間マージンが減ることや大量注文による値引に寄るところがあります。
じゃあ、一般の人でも問屋に依頼すれば良いかというとそうではありません。
一般の人が大量の注文なんてできないし、何より一般人の購入をお断りしていたりするからです。
だから同じ材料だったとしても、割高になってしまう可能性があるのです。
仕上がりの良し悪しで耐用年数が変化する
仮に同じ下塗り剤や塗料を使用したとしても、プロと素人の作業を比較した場合には作業後の耐用年数が違う可能性があります。
それは下処理や仕上げの精度に差が出るからです。
プロが当然知っているであろう要点などを知らずに素人が作業をすると早期にダメになってしまう可能性があるという話です。
極端な例ですが、下処理が必要な事を知らずにそのまま塗装をしたとします。
不要な汚れやサビなどを落とさず、下塗り剤を塗らずに塗装だけをしたらどうなるでしょうか。
答えは「早期に剥がれる」です。
塗った直後はキレイに仕上がったように見えても、内側にはサビや汚れ等が付いたままだと塗料はそれらが邪魔して塗装面に密着しません。
仮にくっついたとしても下塗り剤がないので密着の程度が悪く剥離しやすくなってしまいます。
この状態では下手すれば数ヶ月で剥がれてきてしまうかもしれません。
今のは非常に分かりやすい例ですが、この他にも作業をする上での要点や必要な知識は数多くあります。
そして知っていても実行しきれるかは全然別の話という訳です。
ここで知っておきたい
DIY作業はその場の費用は安く済んでも、後々大きなコストがかかる可能性がある
まとめ:失敗で損失大!|外壁塗装でDIYがオススメできない3つの理由
まとめになります。
今回の話では外壁塗装という規模の大きな作業について、DIYがお勧めできない理由をかいせつしてきました。
この記事の結論を以下の通りです。
外壁塗装のDIYをおススメできない理由
- 安全性が低い(危険である)
- 作業精度が低く、品質が悪い
- 最終的なコストが安くなるとは限らない
まず第一に外壁塗装のような大きな工事をDIYするというのは安全性が低くお勧めできないと言う話をさせて頂きました。
仮設足場をDIYで用意するのは難しく不安定な場所で作業をすることになるからです。
仮設足場に同時に設置されているメッシュシートには「落下防止」「飛散防止」の役目を担っていますが、作業者からすれば必要以上に視界が広くなく多少であれば手を掛けることのできるので安定感が違います。
仮設足場は作業者視点で見るとまさに生命線と言えるわけですね。
次に作業精度・品質です。
やはり日常的に塗装をしているプロと素人とでは作業の質が違います。
それは作業速度に関しても同様です。
プロが2~3人で10日~2週間程度掛かるものを一人でやるわけですから思った以上に時間が掛かることは間違いありません。
時間が掛かると言うことは作業にも支障をきたします。
下塗り剤や塗料には仕上げまでに〇日といった期限があります。
1人でやろうとしたらごく狭い範囲で少しずつやるしかなくなるため効率もよくありません。
足場も無く、作業は自分1人。
家全体を塗装するというのはあまり現実的ではありませんね。
最後に金銭面です。
作業をするためには道具を一式揃えなくてはいけません。
塗装をするためには多くの道具が必要で、揃えると相応にお金が掛かります。
また、塗装に使う下塗り剤や塗料はプロと素人では入手先が異なります。
素人はホームセンターなどで入手しますがプロは付き合いのある問屋から仕入れます。
プロは継続的に購入する事でまとまった量を購入することができるので、単価を抑えること可能です。
これは一般の人が真似をしようにもできませんね。
そして仮に仕上がったとしても、作業精度が低く耐用年数が短くなってしまう可能性も否定できません。
そうなるとせっかく仕上げた塗装が早期に剥がれてしまうなどの不具合が発生するかもしれません。
不具合が発生してしまえば結局再度塗装をしなければなりません。
つまりはまたお金が掛かってしまい、安く仕上げた意味が無くなります。
今回は以上になります。
今後も色々と解説を頑張っていきますのでお付き合い頂けたら嬉しいです。
次回もよろしくお願いします!最後までお読み頂きありがとうございました!
外壁塗装について具体的に考える気になったのであれば、正しい内容を適正な範囲で安くやってくれる優良業者を見つけることが大切ではないでしょうか。
とはいえそんな業者を見つけるのは簡単ではありません。
実際には複数の業者を探して回ることになるはずです。
具体的には地域の塗装専門店やリフォーム店をあたることです。
そしてもう一つの手段はネットに頼ること。
分かりやすくいうと「一括見積サイト」という存在です。
一括見積サイトであれば地域の業者を1つずつ探して回る手間を省くことが可能です。
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