外壁塗装についてネットで調べていると、多くの一括見積サイトを見かけると思います。
それと同時に一括見積サイトを否定する「塗装業者が運営しているサイト」も見かけるのではないでしょうか。
この塗装業者の運営サイトですが、本職の方が運営しているサイトだけあって「塗装に関する情報」が詳しく書かれていて本当に勉強になります。
しかし、同時に「一括見積サイト」は塗装の素人が運営してるから良くない、もしくは運営サイトに紹介料が発生するからお客さんに対して提供する質が下がる、という流れで話を進めていきます。
そして、だからそのような媒体を利用しない単独で動いている優良業者を利用しましょう。
・・・という話をしています。
これ、確かに一理あるとは思います。
一括見積サイトの運営者の多くは塗装業者ではありません。
言ってみれば塗装に関しては素人です。彼らはウェブのプロであって塗装のプロでないのは当然です。
でも、それが媒体を利用していない業者の質を担保しているかというとそれはまた別の話なんですよね。
媒体を利用していない業者が腕が良いかどうかはわかりません。
そして媒体を利用している業者の腕が悪いかどうかもわかりません。
こんにちは!管理人のぺいとんです。
2021年時点で築7年ほど経過した住宅に住んでいます!まだ少し先にはなりますが、いずれやってくるわが家の外壁塗装に備えて勉強をしている最中です。
建築や不動産の業界の人と多少関わりがあります。
でも、専門職ではありませんので立ち位置的には普通の人と近いので、よりかみ砕いて外壁塗装について説明していけると思っています。
まずは結論です。
一括見積サイトでも個別の塗装専門業者でも良い業者もいれば悪い業者もいる。
そして消費者側もしっかり相手を見極めましょうという話です。
本記事は外壁塗装の見積依頼はどこで頼む?塗装業者の探し方と注意点で記事のなかで解説した「一括見積サイトを利用する」ことについてさらに踏み込んで解説していく記事です。
結論を先に述べてしまうとこんな感じです。
一括見積サイトを利用することについて
・一括見積サイトは利用者・業者共にメリットがある
・業者さんからすれば一括見積サイトは販促の一環
・一括見積サイトの利用は関係なく、消費者は外壁塗装についての勉強が必要
・一括見積サイトを利用するなら、サイトの運営者と紹介業者について調査する
この記事はこんな人に読んでほしい!
- 一括見積サイトを怪しんでいる
- でも、業者を探すのが大変だとも感じている
一括見積サイトの登録業者が必ず悪いわけではない
一括見積サイトを利用することが悪いかと言えば必ずしもそうではありません。
冒頭で挙げた「運営サイトは塗装業者ではない」「登録業者が紹介料を払っている」ということについて解説します。
まず運営サイトが塗装業者ではないことについて。
これ自体は事実です。
運営側はウェブ、いわゆるインターネット関連の会社であることが多いです。
しかしこういった媒体を利用した場合、あなたの家の状態を確認しにくるのは見積サイトに登録した塗装業者です。
別にサイトの運営者が家に来るわけではありません。
一括見積サイトの役割は塗装専門業者と消費者、つまりあなたと塗装業者が繋がるきっかけを作ることを目的として運営しているんです。
一括見積サイトって悪く書かれていることもありますが、視点を変えるとただの広告媒体の1つなんです。
つまり、一括見積サイトに登録している業者は悪い業者なのかといえば「インターネットを使って集客をしたい普通の塗装業者」というのが回答になります。
利用者視点で見る一括見積サイトのメリット・デメリット
利用者視点で見ると一括見積サイトには以下の様なメリットがあります。
一括見積サイトを利用するメリット
- 業者を探す手間がない
- 手早く複数の見積がとれる
- 複数の見積で相場観が分かる
一括見積サイトを利用するメリットはなんと言っても手軽さ。
業者を探す手間を省き、まとめて見積を取ることができ、複数の見積から相場観を得ることが可能です。
建築系の会社と付き合いのある人は別ですが、そうでない人にとって複数の会社に連絡して「外壁塗装の見積」を集めるのは結構な手間です。
その手間を省くのが一括見積サイトです。
自分の情報を入力する必要はありますが、地域などの条件に合う業者を複数見繕って紹介してくれます。
ただし一括見積サイトにもデメリットが無いわけではありません。
デメリット
- 紹介された業者が必ずしも良いとは限らない
- 複数の塗装業者とのやり取りが煩雑
- トラブルが発生しても運営会社に責任はない
一括見積サイトも運営元が慈善事業でやっているわけではありません。
運営側はサイトの体裁を整えるためにいくつもの施策を行ってます。
その中の1つとして登録業者数があります。
だから工事実績や運営暦などの「一定の基準」を設けつつも、登録業者の数は増やそうと各地の業者にアプローチをかけて登録業者を増やそうとしています。
ただ、その「一定の基準」が緩いサイトも存在するのも間違いありません。
利用するサイトを間違えると良くない業者を紹介されてしまうこともありますので、こちらもある程度の知識を備えておくことが必要です。
利用するサイト、紹介された業者は調べる必要がある
一括見積サイトを利用するのであれば調べてないといけないことが2つあります。
それは一括見積サイト自体と紹介された業者です。
一括見積サイトも運営は様々。
運営している会社が上場しているような大きなところもあれば、どんな会社かわからないような運営も存在します。
利用する前にそのサイトの運営元はきっちり調べるようにしましょう。
もし万が一塗装業者とトラブルになった場合、運営会社自体が責任を取ることは基本的にありません。
契約自体は塗装業者との契約になるからです。
しかし、大手で運営している会社であれば変な業者にあたる可能性は低くなります。
また、SNSがこれだけ浸透した世の中では口コミもバカにはできないため、単純な放置は大手であれば考えにくいです。
直接的な責任を取ってくれることはありませんが、何かしらの対応はしてくれる可能性は高いと言えます。
そして紹介された業者も調べる必要があります。
これだけネットが普及した現代であれば、余程小さいところでない限り何かしらの情報が出てくる場合がほとんどです。
その業者のウェブサイト・口コミは調べておくようにしましょう。
そこからその業者がどのような会社かはある程度判断できるはずです。
あまりにも評判が悪かったり、情報自体がない場合は避けておいた方が無難です。
また、複数の業者といっぺんにやり取りできるメリットを活かして、やり取りの中で違和感を覚える業者は省いていくと良いでしょう。
わざわざ気の合わない業者と付き合う必要はありません。
業者視点から見る一括見積サイトの目的
業者視点で考えたとき、一括見積サイトというのは登録料や紹介料が掛かるというデメリットがあります。
では金銭的なデメリットがあるにも関わらず業者は一括見積サイトに業者登録をするのでしょうか。
多くの業者が登録するのは登録するだけの価値があると思うから、それ以外にありません。
事実、大手一括見積サイトであれば1000社以上登録があります。
集客が大変なのはどんな業界でも大変なことです。
それは建築業界、水まわりのリフォームや外壁塗装でも変わりありません。
だから紹介料が掛かるにしても、集客の手間を省けるのは業者にとってメリットであることは事実なんですよね。
そもそも宣伝をせず口コミのみで活動している業者なんてほぼ無いと言って差し支えありません。
どんな業者であれ何らかの形でお客さん集め、「集客」をしているわけです。
一切集客をしていないという業者さんがないとは言いません。
ただ、それに近い業者さんもいないことは無いと思っています。
そういった業者さんはこのような形でお客さんを見つけています。
広告以外の集客
- 既存のリピーター
- 既存客の紹介・口コミ
- 下請け
①と②はリピーターや紹介・口コミです。
これだで仕事が十分であれば理想的ですね。
とはいえこれだけで成り立つ業者さんは非常に稀、というよりほとんどありません。
①②のような業者さんを知っているのであれば一括見積サイトを使う必要なありません。
というよりわざわざネットで業者探し自体をしていないはずですね。
③は下請け(別の業者さんに仕事を貰う)ですね。
大きい企業と繋がりのある業者さんであれば、これだけで十分な仕事をしているかもしれませんね。
ちなみにこの形態の業者さんに外壁塗装を依頼するのはオススメしません。
普段している仕事は元請けの企業がが受けた仕事です。
つまりやる事が決まっているため「誰かに提案」をすることが普段ありません。
エンドユーザーに対して提案する経験が少なく、消費者側にとって良い提案ができない可能性が高いからです。
どちらにしても上記のような形で十分な仕事を得ているという業者さんは凄い。
多くの業者さんはそれでは仕事量が足りず販促、つまりお金を使ってなんらかの広告をしているからです。
書き出すとそんな特別じゃないよね。
業者がしている広告
- 新聞折込・ポスティング・地域のフリーペーパー・ラッピングバスなど
- 自社ウェブサイト
- 一括見積サイト
①に関しては「言われてみれば」という感じがしませんか?
それこそ、新聞折込やポスティングなんかは大手でも見る手法です。
また、地域のフリーペーパーやラッピングバスなどは地場の企業が採用しているイメージですね。
それ以外にも昔ながらの紙ベースの媒体は数多くあります。
②については広告?と言って良いのか分かりませんが、費用が掛かることは間違いありませんのでここでは広告の一種として挙げてみました。
ウェブサイトだって無料ではありません。
業者さんはウェブサイトの運営を自分でやっているところは少なく、運営を委託していることが多いです。
ウェブサイトは作成時にドカンとお金を払うタイプと毎月運営費を払うタイプがありますが、どちらにしても法人向けのウェブサイトは相応のお金が掛かっています。
だけどこの業界ではかなり少数だよ!
そして③の一括見積サイトです。
これは業者にとっては手間も増える諸刃の剣。
それでも集客という一番大変な部分を省いてくれるメリットが多いので登録するわけですね。
業者さんにとっては一括見積サイトは集客の手段の1つです。
一括見積サイトは一般に以下の様な流れで外壁塗装などの実作業に入っていきます。
- サイトで個人情報登録
- 連絡が来て業者のマッチング
- 業者が現地調査・見積提出
- 業者決定後・契約
- 工事
- 支払い(一部が運営者へ)
業者さんが一括見積サイトを利用しない場合、はじめの2つを自分たちでやらないといけません。
業者さんからすればここが問題なわけですから、その手間がないというのはメリットが大きいです。
規模が小さめな業者さんだったりすると、在籍しているのは職人のみ。
それもどっちかと言えば人と接するのが苦手、という職人気質の人が多い業者さんでは実際助かっているのではないでしょうか。
ただし業者さん視点でもデメリットも少なくありません。
- 登録料や紹介料が掛かる
- 常に相見積もり(競合がいる)
塗装専門の業者さんがよく挙げている一括見積に登録している業者さんのデメリットです。
先ほど話したとおり登録料・紹介料が掛かるのは事実ですが、一括見積サイト以外で何かしらの宣伝をすることでもお金が掛かるのはどんな広告でも変わりありません。
そして宣伝広告をしない業者さんなんて本当にごく僅かです。
さらに相見積もりで競合がいることで常に競争が発生して、業者が疲弊していることも言われています。
だけど、競合がいることなんて普通にお客さんを探していても変わりません。
「特命」と呼ばれ、1社のみに依頼をすることもない事はありませんが、今の時代そんなお客さんは多くありません。
一括見積サイトを利用してもしなくても、業者側に競合がいることには変わりありません。
結論:一括見積サイトはどちらにもメリットがある
今回は「一括見積サイトの裏側」と利用するための心構えについての紹介でした。
今回の記事のまとめはこんな感じです。
一括見積サイトを利用することについて
・一括見積サイトは利用者・業者共にメリットがある
・業者さんからすれば一括見積サイトは販促の一環
・一括見積サイトの利用は関係なく、消費者は外壁塗装についての勉強が必要
・一括見積サイトを利用するなら、サイトの運営者と紹介業者について調査する
一部で一括見積サイトを一方的に良くないと判断する声もありますが、必ずしもそうではないと言えます。
それは消費者と業者それぞれにメリットがあり、それが合致したビジネスだからです。
消費者視点では手軽さや情報の取得。
業者視点では一定の販促効果。
もちろん消費者側が一方的に業者にお任せはあり得ません。
外壁塗装のような高い買い物(とはちょっとちがいますが)をするのに他人に任せきりにせず、自分で必要な情報を集める必要があります。
もともと塗装を含む建築に関するものは、完成品を買うというよりは「事前の打ち合わせに沿って造りあげていく」感覚に近いものです。
人任せにしていては上手くいくものも上手くいかなくなります。
必要な情報を集めた上で、良い業者に出会う手段として一括見積サイトを上手に利用するようにしましょう。
今回は以上になります。
今後も色々と解説を頑張っていきますのでお付き合い頂けたら嬉しいです。
次回もよろしくお願いします!最後までお読み頂きありがとうございました!