自分で家を所有している人なら誰もが関係してくるのがメンテナンス(修繕)。
やらなくてはいけないと分かっていてもそれなりの費用が掛かってくるため、できることなら先延ばしにしたいですよね。
しかしそれを許さないのが住宅と言うものです。
およそ10年を目安にして家はあちこち傷みが発生してくるからです。
もちろん外壁も例外ではなく年を重ねるごとに劣化し始めます。
こんにちは!管理人のぺいとんです。
2021年時点で築7年ほど経過した住宅に住んでいます!まだ少し先にはなりますが、いずれやってくるわが家の外壁塗装に備えて勉強をしている最中です。
建築・不動産の業界人と多少の関わりがありますが、私自身は専門職ではありませんので立ち位置的には普通の人と近いと思っています。
だから、よりかみ砕いて外壁塗装について説明していけると考えています。
今回は「外壁のメンテナンスフリーは存在するのか」についてです。
結論を先に述べてしまうとこんな感じです。
- 外壁のメンテナンスフリーは存在しない
- メンテナンスまでの期間が長い壁材はある
- 消費者にできることは適正時期のメンテナンスで予算を抑えること
この記事はこんな人に読んでほしい!
- 外壁にどんなものがあるかを知りたい
- 建物に余計なお金を掛けたくない
外壁のメンテナンスフリーは存在しない
まず根本的な話として建物の外壁にメンテナンスフリーという概念は存在しません。
どんな素材、商品を使ったとしても必ず劣化します。
商品によって耐久年数は違いますが、一切のメンテナンスを要しないというのは少なくとも現代の技術では存在せず、仮にそんなことを言ってくる業者さんがいたとしたら知識不足か嘘つきだと思っていいでしょう。
中にはタイルをとても丈夫な素材として紹介し、メンテナンスが不要な外壁として解説していることがありますが、これは間違い。
確かにタイル自体は非常に丈夫で数十年という年月に耐えうるものです。
しかし、タイルを貼る際に使う下地材や目地材などはそうではありません。
下地材や目地材が劣化してしまえば雨の浸水を許し、タイルの内側で空洞が発生する可能性があります。
これは「浮き」と呼ばれる現象で、タイルが落下する可能性があり非常に危険です。
つまりメンテナンスが必要なんです。
このように外壁の中では最も丈夫な部類であるタイルですらメンテナンスを要します。
ですから一般の住宅で最も多く利用されているサイディングなどは当然一定の年数でメンテナンスが必要となります。
外壁メンテナンスの現実的な対応策は?
では住宅を所有している私たちが現実的に必要な対応はなんでしょう。
正解は適切な年数毎に塗装という形でメンテナンスをしていくこと。
これが住宅を所有している私たちにできることになります。
外壁の種類にもよりますが、以下の内容のいずれかを行います。
- 塗装・コーキング
- カバー工法
- 貼り替え
メンテナンスとして最も一般的な方法は、既存の外壁を「塗装・コーキング」によって表面を保護することです。
これにより外壁の寿命を延ばすことが可能となります。
逆に言うとこの処理が遅くなると外壁の劣化速度が加速しまうんです。
しかしメンテナンスはタダではありません。
むしろ私たちにとっては非常に重い負担です。
なにしろごく普通の一般住宅でも必要なメンテンナンスを適正に行うだけで一定期間ごとに100万円を超える費用が掛かるのも全く珍しくはありません。
この負担を少しでも軽減するには以下のことを念頭に置く必要があります。
- メンテナンス時期を超えて放置しない
- 必要以上の予算を掛けない
- 悪い業者に選択しない
メンテナンス時期に関しては先ほどの解説の通り。
必要以上に遅くなると、劣化が進み逆に修繕費用が高くなります。
必要以上の予算を掛けないというのは素人には判断が難しいかもしれません。
何のことを言っているかというと、不要な作業をしたり必要以上に塗料などのグレードを上げることを指しています。
業者さんからすればよい材料を使ってくれたり、作業内容を増やしてくれた方が契約金額が上がります。
営業努力と言ってしまえばそれまでですが、あなたにとって必要のない提案もあるかもしれません。
この辺は悪い業者さんを選択しないに繋がってきます。
良くない業者さんの場合、あなたへのメリットよりも自社の都合を優先します。
もちろん業者さんは営利を目的として活動しているので、それがゼロになることはありません。
それでも良い業者さんであれば、あなたへのメリットをできる限り考えた上で自分たちの都合のバランスを取ります。
とはいえ素人からしたら業者さんの良し悪しが簡単に判断できるかと言えばそうでもありません。
だから世間ではリフォームの見積は複数、つまり相見積もりを取りましょうという話をしているわけです。
相見積もりを取る方法は近所の業者さんを探して回るか、インターネット上で探すか。
どちらにしても手間がかかるのは間違いありません。
その手間を省く手段としては一括見積サイトという存在があることを知っておいて損はないでしょう。
住宅に使われている外壁の種類と修繕方法
冒頭で述べた通り外壁においてメンテナンスフリーというのは残念ながらあり得ません。
しかし一口に外壁といっても数多く種類があり、メンテナンスが必要になるまでの期間や費用には大きな差があります。
日本国内であれば大抵の住宅が下記の種類に該当するはずです。
外壁の種類 | 解 説 | 修繕方法 | 備 考 |
窯業系サイディング | セメントを固めたもの | 塗装 コーキング |
・現在の主流 |
金属系サイディング | 金属の板に断熱材を組み合わせた物 | 塗装 | ・外的衝撃に弱く傷が付きやすい ・軽量 |
木質系サイディング | 木製のサイディング | 塗装 | ・他サイディングと比較して高価 ・劣化が早い |
モルタル壁 | 塗りモノの壁 | ヒビ補修 塗装 |
・近年、シェア率低下 |
ALC (気泡コンクリート) |
軽量化したコンクリートパネル | 塗装 コーキング |
|
RC(鉄筋コンクリート) 打ちっ放し |
鉄筋コンクリートむき出しの壁 | ヒビ補修 クリア塗装 |
鉄筋コンクリートのため、建物自体高価 |
タイル | タイル自体は無事でも下地や目地の修繕が必要 | ヒビ補修 ピンニング 薬剤注入 |
・タイル落下の危険性がある ・サイディングより割高 ・貼り方に「湿式工法」「乾式工法」が存在する |
この中でまず知るべき外壁は窯業系(ようぎょうけい)サイディングです。
繊維とセメントを合成して作られた外壁材で「使い勝手の良さ」「デザインの豊富さ」「高コストパフォーマンス」とメリットが多く、日本の住宅において最も広く普及している商品です。
代表的なメーカーはニチハやケイミュー。
非常に多彩な製品を取り扱っています。
あなたの家で採用されている可能性が最も高い外壁材です。
この窯業系サイディングを筆頭にどの外壁材であれ、修繕の方法はおよそ以下の通りです。
- 劣化部の補修
- 塗装
- コーキング(シーリング)
まずは劣化部の補修です。
建物全体を確認し、傷や割れ等といったものを補修します。(下地補修)
その後壁は全体の塗装。
下塗り・中塗り・上塗りと塗装は3段階塗り重ねることを基本としています。
そしてコーキングを行います。
窓まわりといった「取り合い」と呼ばれる細かな隙間を硬化するとゴムのような弾力にある素材で塞ぎます。(この作業は状況によって塗装の前であることも少なくありません)
これらの手順はどんな外壁であれ変わりがありません。
もちろん素材によって手順の違いや、コーキングの量が違ったりというのはあります。
また、上の表で他の外壁と大きく違うのは打ちっ放しとタイルです。
打ちっ放しは鉄筋コンクリート造、タイルは鉄筋コンクリート造と鉄骨造の建物でよく採用される工法です。
打ちっ放しは鉄筋コンクリート造の建物の壁に何も貼らないという工法なので、鉄筋コンクリート造以外ではできない手法です。
そしてタイルについては木造でも採用されることが無いわけではありませんが、荷重やコスト面から採用例はさほど多くないと考えられます。
もしあなたの家がこのどちらかに該当する場合は、普通の外壁塗装よりも専門性が求められます。
できることなら家を建ててくれた業者さんに相談することをオススメします。
※外壁材ごとの詳しい特徴や修繕方法は別記事で解説予定です。
まとめ:メンテナンスフリーの外壁は存在しない
まとめになります。
今回は外壁材のメンテナンスについて解説してきました。
外壁材のメンテナンスについての結論は「メンテンナンスフリーの外壁材は存在しない」です。
どんな外壁材であれメンテナンスを要し、外壁材ごとに適正なメンテナンス時期が存在します。
ただし、どんな外壁材であれ必要なメンテナンス作業はおよそ決まっていて下記の内容であることがほとんどです。
- 塗装・コーキング
- カバー工法
- 貼り替え
これらを適正な形で作業していくことで外壁材の寿命を延ばすことが可能となります。
逆に言うと放置し続けると修繕費用が高額になってしまいます。
しかし、建物のメンテナンス自体が決して安価なものではありません。
建物外部はごく一般的な住宅であっても適正にメンテナンスをするだけで100万円を超える費用が掛かることも決して珍しくはありません。
だから私たち消費者は可能な限り負担を減らす行動をする必要があります。
- メンテナンス時期を超えて放置しない
- 必要以上の予算を掛けない
- 悪い業者に選択しない
具体的な行動としては上記の通りです。
建物は放置しすぎず、必要以上に修繕のグレードを上げず、悪い業者さんを選定しないこと。
これらを意識した行動をすることで費用の軽減が可能になります。
具体的には良い業者さんを探すためには相見積もりを取ることがその行動につながります。
良い業者さんを見極めることは難しく、いくつかの業者さんを実際に見ることでしか判断ができないからです。
とはいっても、業者さんをいくつも探して回ることは難しく手間がかかります。
地元を探して回ったり、ネットで問い合わせをすることも可能ですが1件ずつ探すのは大変です。
その手間を省く手段としては一括見積サイトという存在があることを知っておいて損はないでしょう。
今回は以上になります。
今後も色々と解説を頑張っていきますのでお付き合い頂けたら嬉しいです。
次回もよろしくお願いします!最後までお読み頂きありがとうございました!