外壁塗装にとって向いている季節といったらいつになるでしょうか。
もしかしたら「雨」は良くないという漠然としたイメージはあるかもしれませんね。
そしてそれは正解の1つで、間違いなく雨(水)は外壁塗装にとっては有害です。
ただ、外壁塗装が向いている季節というのは単純に雨という要因だけで決まるわけではありません。
その他いくつかの要因が絡み合って外壁塗装にとって向き不向きが出ていきます。
こんにちは!管理人のぺいとんです。
2021年時点で築7年ほど経過した住宅に住んでいます!まだ少し先にはなりますが、いずれやってくるわが家の外壁塗装に備えて勉強をしている最中です。
建築や不動産の業界の人と多少関わりがあります。
でも、専門職ではありませんので立ち位置的には普通の人と近いと思っています。
だから、よりかみ砕いて外壁塗装について説明していけると思っています。
今回は「外壁塗装に向いている季節」についてです。
外壁塗装をいつやるかと考えたときに「向いている時期があるか」と言えばあるというのが回答になります。
ただしそれは一律に「この季節であれば絶対に大丈夫」というものではありません。
結論はいくつかの要因によって変わっていきますのでそれを解説していきます。
結論を先に述べてしまうとこんな感じです。
- 外壁塗装の向き不向きを決めるのは季節要因と業界の都合
- 外壁塗装自体はオールシーズン作業可能
- ただし季節ごとのデメリットは把握しておく必要がある
この記事はこんな人に読んでほしい!
- 外壁塗装を検討している
- 外壁塗装に向いていない時期があるなら知りたい
外壁塗装:季節・時期別の特徴
→スライドできます | 総合的な適正 | 雨 | 気温 | 業者の傾向 |
春 | ◎ | 長雨がある | 穏やか | 忙しい |
夏 | 〇 | 台風がある | 高温 | 落ち着いている |
秋 | ◎ | 長雨がある | 穏やか | 忙しい |
冬 | △ | 地域により雪が多い | 非常に低い | 年末は忙しい |
外壁塗装の向いている時期が決まる2つの要因
まず結論として外壁塗装ができない季節というのはありません。
外壁塗装という作業自体は実は大体いつでも可能だったりします。
ただし塗料の性質や施工条件によって向いているとは言えないという時期がある、というのが正解です。
そしてもう1つ、向いているかどうかを語る上で必要な要因が職人さんの都合です。
職人さんの仕事量は1年を通して一定ではありません。
時期によって職人さんの忙しさというものが違います。
これは建築業全体で忙しい時期というものが存在するため、塗装屋さんも業界全体のスケジュールに沿う形で忙しさが変わってくるからです。
季節による要因は気温と雨
季節による要因というのは外壁塗装を行う上で最重要な建材、塗料に由来します。
塗料というものは適正な状況下で塗り・乾燥を行う必要があり、塗装が不適切な形で進んでしまうと施工不良という形となって表れてきます。
施工不良は硬化不良や膨れといった形で現れ、早期に建物に不具合を起こしますので絶対に避けなければいけない現象です。
日本ペイントのパーフェクトトップという商品を例として挙げてみます。
上記リンク先のパーフェクトトップの概要を見ると気温5度以下、湿度85%以上の環境下では施工をしてはいけないと記載されています。
これは「気温が低い」「湿度が高い」という状況では塗料が適正に乾かないことが理由です。
さらに塗り重ねるまでの時間も5~10度なら8時間以上、23度なら3時間以上、30度であれば2時間以上を目安にするという記載があります。(諸条件で変わるため目安)
これは塗装にとって気温が低いことが悪条件であることを示しています。
屋外の塗装で降雨、降雪のおそれがある場合、および強風時は塗装を避けてください。
これは製品資料からの引用ですが、悪天候時の施工をしてはいけないと明確に記載があります。
つまり雨や雪が降っていたり残っている状態、つまり濡れている状態では作業ができなくなります。
では日本において雨や雪が多く、作業のしづらい時期というのは具体的にいつでしょう。
地域差もありますが、大枠としてこのようになるのではないでしょうか。
- 春・・・長雨(春雨)がある
- 夏・・・台風シーズン、高温により作業効率ダウン
- 秋・・・長雨(秋雨)がある
- 冬・・・気温が低い・地域によっては雪が多い
これだけ見ると何となくずっと雨の心配があるような気がして、ずっとできないような気がしてしまいそうですがそうでもありません。
春と秋は春雨・秋雨と呼ばれる長雨に当たってしまうこともありますが、長雨の時期を除けば非常に向いていると言えます。
理由はそれなりに気温が適度に高いこと、そして長雨にさえ当たらなければ天気が安定していることが理由です。
次に夏。
春や秋と比較すると若干劣りますがそれでも塗装には向いている時期と言えます。
ただし、台風と高すぎる気温には注意が必要です。
作業期間中に台風が来てしまうと作業工程次第では建物に影響を及ぼすこともありますので、業者さんとよく打ち合わせをしておく必要があります。
建物を覆っている仮設足場も台風時には注意が必要です。
足場に括ってあるメッシュシートが風を受けるため、仮設足場に非常に大きな負荷が掛かります。
万が一足場が崩れたりすると大事故につながりますので注意が必要です。
また、非常に気温が高いというのは作業性の低下にもつながります。
職人さんはその強い日差しに晒され続けることになるため、他の季節よりも休憩を多くとります。
特に屋根の上などは異常に暑くなります。
そこで長時間作業をし続けるのは危険なためこまめな水分補給や休憩が必要となり、その分時間のロスが発生します。
最後に冬ですね。
冬は塗装にはあまり適していない時期と言えます。
理由は以下の通りです。
- 寒さにより作業性が下がる
- 気温が低すぎると塗装ができない(5℃以上)
- 雪があると作業ができない
まず何より気温が低いと作業性が下がります。
塗装の乾燥に時間がかかり、短時間では繰り返し塗ることができません。
さらに気温が低すぎる場合(5℃以下)は施工不良を起こす可能性があり、作業自体ができなくなります。
それも作業性低下の一因です。
また、降雪時は作業ができません。
濡れている上に低温となるとどうにもならず、しばらくは作業を停止することになる可能性があります。
結論として季節的要因で外壁塗装の向いているのは秋=春>夏>冬のようになります。
繁忙期・閑散期という業者さんの都合
ざっくり説明していくな!
業者さんの忙しさというのは時期によってかなりばらつきがあります。
絶対という訳ではありませんがおよそ下記のような感じです。
- 春・・・年度末に向けて忙しい
- 夏・・・割と落ち着いている
- 秋・・・忙しい
- 冬・・・年末限定で忙しい
これは新築の建物の立てる時期や修繕をする時期が、人のライフイベントに合わせて決まってくることに由来します。
多くの人にとってライフイベントの区切りになりやすいのは新年度となる4月、つまり春です。
そこを狙って完成させる建物は非常に多いため、その少し前の時期である2月や3月辺りというのは建築業界にとっては非常に忙しい時期というわけです。
塗装屋さんも例外ではなく、その時期は最も忙しく予定を組みづらい時期。
塗装をするためには良い季節ではありますが、業者さんのスケジュールを押さえることが最も難しい時期とも言えます。
この時期に仕事をしてもらうためには、かなり早い段階で予定を押さえる必要があります。
次に忙しいのが秋です。
これもやはり人のライフイベントに由来します。
秋というのは春ほどではありませんが、人の移動がありますよね。
分かりやすいとこでいうと会社の人事異動などです。
やはりそれを狙って建物の工事をしていきますので、春についで業者さんの予定は押さえづらいと考えておくと間違いありません。
次は限定的ですが冬は年末限定で忙しくなる傾向にあります。
理由はそのまんま、「年末」だからです。
自分がその立場だったら考えたら分かりやすいかと思いますが、工事が中途半端のまま年を越したくないという心理が働くのが理由です。年明けは気分よく、ということですね。
だから業者さんに「なんとか年内に!」という交渉が多くなります。
そして業者さんの立場でも足場を立てたまま年越し(長期休暇)をしたくないので、その交渉は結構受け入れられます。
そして最も業者さんの都合がつきやすい時期が夏です。
これは業界的に仕事の隙間になりやすいことが1つ、そして台風の時期というのがもう1つです。
やっぱり台風の時期というのは外壁塗装をやりたいという人も若干少なくなります。
だから逆に考えると仕事の依頼はしやすいというメリットもあります。
業者さんによっては仕事に空きが発生することもありますので、金額交渉がしやすい時期ともいえるかもしれません。
もちろんこれはあくまで傾向という話で絶対という訳ではありません。
だから直接依頼したい業者さんが今どんな状況かというのを聞いてみるのは良い選択です。
一方的に自分のやりたい時期に依頼しても嫌がられるし、仕事を受けてもらえても作業を急ぐあまり仕事が粗くなるなどのデメリットがあるからです。
良い仕事をしてもらう上で大切なのは「自分の都合」と「業者さんの都合」をうまく擦り合わせることです。
お金を払う立場の私たちが業者さんの都合を気にするのが変に感じるかもしれませんが、業者さんに都合をある程度合わせた方が作業性も上がります。
作業性が上がるという事は品質向上につながります。
あなたにとっても良い結果に繋がりやすいので、可能な範囲で合わせてあげるとお互いに良い結果が残ることになります。
ただし、大きすぎる値引きには注意が必要です。
結論として業者さんの予定が空きやすい時期は夏≧冬>秋≧春のようになります。
季節ごとのデメリットを理解していれば外壁塗装はいつでもできる
今までの解説を読んでいると「じゃあ結局いつ頼めばいいんだ?」って感じになったのではないでしょうか。
春や秋は長雨の可能性があるし、夏は台風、冬は低温で塗料が乾燥しづらい、さらには業者さんには忙しい時期があって場合によっては依頼できないとなったらいつまでもできない気がしてきます。
ある意味でこれは間違っていなくて、どんな季節に依頼しても天候によりスケジュールの遅延が発生する可能性はゼロではありません。
だから結論としては頼む時期は割といつでもよく「余裕を持ったスケジュールで依頼すること」が正解です。
余裕を持ったスケジュールを組めばいつでもできる、というのが結論となります。
ちなみに一般的な住宅で外壁塗装に掛かる日数は大体10日~2週間程と紹介しているところが多いですが、あくまでこれは何も問題が発生しなかった場合の話。天候に左右されやすい外壁塗装では必ずしもその日数で終了できるとは限りません。
だから自分にとっての都合でいつまでに終わらせたいというのが決まっているのであれば、それよりもかなり早めに業者さんに相談しておくことが重要です。
まとめ:外壁塗装の季節別メリット・デメリットの解説
まとめになります。
外壁塗装をやる時期もおいての、向き不向きを決める要因は季節要因と業界の都合という解説をしました。
季節的要因は主に雨。
雨が降っていると外壁塗装は作業ができなくなります。
そのため長雨のシーズンや台風は大きな懸念事項になることから、業者さんは常に天気の情報を気にかけています。
季節的要因で外壁塗装の向いているのは秋=春>夏>冬のようになります。
業界的な都合というのは建物が建てられるサイクルの話です。
建物は人の生活が大きく変わるタイミングで住みかえられることが多いため、年度末や秋頃を目安として完成させる割合が多くなります。
そのため年度末前の2月や3月、9月前後というのは業者さんにとっては繁忙期となります。
結論として業者さんの予定が空きやすい時期は夏≧冬>秋≧春のようになります。
外壁塗装:季節・時期別の特徴
→スライドできます | 総合的な適正 | 雨 | 気温 | 業者の傾向 |
春 | 適正:◎ 気温は穏やかで外壁塗装には良い時期。 ただし業者は忙しい。 長雨のにより作業が止まる可能性あり |
長雨がある (春雨) |
穏やか | かなり忙しい |
夏 | 適正:〇 高温で職人の作業性は下がる。 業者への依頼はしやすいが台風シーズン。 |
台風がある | 高温 | 落ち着いている 価格交渉しやすい(かも?) |
秋 | 適正:◎ 気温は穏やかで外壁塗装には良い時期。 ただし業者は忙しい。 長雨のにより作業が止まる可能性あり |
長雨がある (秋雨) |
穏やか | 忙しい |
冬 | 適正:△ 気温が低く外壁塗装にはやや不向き。 寒さにより職人の作業性はやや低下。 場合によっては業者が忙しい(年末) |
地域により雪が多い | 非常に低い | 年末は忙しい 価格交渉しやすい(かも?) |
総合的に考えると建物にとって良い時期というのは業者さんは忙しいという話になります。
ただし逆に考えるとそれ以外の時期は業者さんのスケジュールを押さえやすかったり、金額の交渉をしやすいといったメリットがあるという側面もありますので一長一短です。
その辺は自分が何を優先するかでも変わってきますので、自分にとって本当に優先したいのは何かを考えてみましょう。
今回は以上になります。
今後も色々と解説を頑張っていきますのでお付き合い頂けたら嬉しいです。
次回もよろしくお願いします!最後までお読み頂きありがとうございました!
これから業者探しをするのであれば、まずは地域の業者さんを探してみましょう。
そしていくつかの業者さんを当たり複数の見積を集めて比較検討をしてみるのが良い業者さんを見つける第一歩です。
でも・・・複数の業者さんを探して順番にやりとりをし、見積をしてもらう。
実はこれ、時間もかかって結構大変です。
その労力を軽減するためには一括見積サイトを利用してみるのも良いでしょう。
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